長浜商工会議所 会頭 大塚敬一郎

2025年を迎えて

 21世紀になり四半世紀が経とうとしています。この21世紀に入ってからの日本はまさに失われた30年そのものでした。令和に入り日本の状況も少し上向き加減になったところにコロナ発生という世界的パンデミックが起こり、また停滞しそうになりましたがこのところ少し上昇気流に乗り出した感があります。

世界に目を転じてみますとその流れは混沌として来ました。世界各地がカオス状態にあるように見えます。

ロシアのウクライナへの侵略、イスラエルのガザ地区への攻撃はいつ終わるのか見えず泥沼化しています。ヨーロッパでは、ドイツ・フランスをはじめ各国で極右政党が勢力を伸ばし、まるで第2次世界大戦前のような状況を呈しています。南米でもブラジル・アルゼンチン等の国で極右政権が樹立しています。アメリカは今回の大統領選挙でみられる様に共和党と民主党が国を二分し、分裂状態になりそうになっています。

いずれもその要因は極端な経済格差にあるとみられ、従来の中道を行く政府の施策に対して各国国民がNOをつきつけた結果と考えられます。

日本も周辺に台湾有事、北朝鮮の核の脅威、隣国韓国の政変等地政学的に見てかなりの危機が迫ってきている現在です。

そんな中この長浜において商工会議所は私たちの子や孫が安心して暮らせるまち長浜を創るべく活動しています。その為には経済を活性化させ長浜の商工業を発展させることが会議所の使命、目的と考えて日夜頑張っているところです。

長浜のまちは秀吉が長浜城を築いて以来、江戸時代から近年まで「蚊帳」「縮緬」「天鵞絨」の工業と北國街道と中山道の分岐点という地の利を生かした商業で栄えてきました。

しかし今、その流れが大きく変わってきました。平成元年(1989年)世界の企業の時価総額ランキングはNTTをトップにベストテンに日本企業が7社、50位内に32社も入っていました。しかし2023年のトップテンはGAFAMはじめ9社、50位内には米国企業が33社入っています。日本はトヨタ自動車がかろうじて39位です。企業ごとの時価総額はこの30年で世界は平均16倍にもなっていますが日本企業は時計が止まっている状態ではないでしょうか。

そんな中、長浜商工会議所は隗より始めよということで今年も長浜ものづくりTECHやオープンファクトリー等で工業を、来年の大河ドラマ豊臣兄弟等でインバウンドを含む観光誘致で商業を活性化し「子供や孫たちが帰ってきたくなるまち長浜」を目指しています。

進化する長浜商工会議所のためにぜひ皆様の色々なご意見ご要望をお寄せください。

長浜商工会議所のキャッチフレーズ「ググるよりくぐれ」で皆様が会議所に来られることをお待ちしています。